雅姫さんと金継ぎ「人ともののかけがえのない関係を、つなぎ直す」【LEE DAYS】
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0コメント0件時を経て気づく、四季のある風情、丁寧な手仕事 大人はそろそろ「和」を楽しみたい
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近頃、気になるのは「和」の文化。その道の歴史に深く感銘を受け、作り手の想い、職人技のゆかしさをしみじみ実感します。静かで力強く美しい器がそっと教えてくれるのは、なにげない日常の豊かさ。LEE DAYS世代になって、じっくり「和」の心得と向き合ってみませんか。【写真】雅姫さん「今気になるのは漆の器です」漆作家・宮下智吉さんの工房を訪ねて【LEE DAYS】
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まさき●モデルとして活躍のほか、自由が丘のショップ「ハグ オー ワー」「クロス&クロス」のデザイナーを務める。LEEの連載をまとめた『わたしの理想のキッチン』ほか著書多数。Instagram、家族と犬3匹の暮らしを綴った@mogurapicassowolsとショップ@hugowar_vintagechicも人気。
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宮下智吉●1979年長野県生まれ。東京芸術大学漆芸専攻卒業、同大学院修了。2020年、松本に拠点を移し、工房を構える。個展などの情報はホームページ参照。
金継ぎされた器の表情に魅かれます
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宮下さんは漆の作品を作りながら、金継ぎの仕事にも関わっています。雅姫さんは宮下さんの制作の姿勢に共感し、以前割ってしまった洋皿と欠けていた壺を修復してもらうことに。やがて仕上がった、新たな器の景色にうっとり。▼黒漆のシックな継ぎが美しい、フランスのアンティーク皿「ラヴィエ」と呼ばれる前菜用のオーバル皿は、テーブルの上に落としてパリンと割れた。「黒漆の線がすごくきれい。今後は棚に飾って、アクセサリー入れにしようかな」(雅姫さん)
「人ともののかけがえのない関係を、つなぎ直すのが金継ぎ」
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宮下さんご夫婦が金継ぎを始めたのは、東日本大震災がきっかけでした。「お金もなく、若かった僕らにどんなことができるのかを考えた末、「金継ぎ図書館」を主宰する友人、深澤勇人さんと3人で、「金継ぎプロジェクト」を立ち上げました。漆芸の技術を生かし、傷ついた器を直し、その収益を義援金として送ったのです。この活動が虚しさを慰め、救いになりました」宮下さんは「背景が見えないと、気持ちが乗らないから」と、依頼主にエピソードを取材することにしています。雅姫さんも「いつどこで手に入れたんですか?割れた時の状況を教えてくださいと聞かれ、そこからなのか!と驚きました。きれいにカッコよく継げばいいでしょ、ではなく、人と器の関係性からどう継ごうか考えてくれる。感動しました」と。これまで継ぎが施された古い器を買ったことはあるけれど、金継ぎを依頼したのは今回が初めて。その出来上がりを見て、「作り手と金継ぎ師と持ち主、三者の思いがつながり、いろんなシーンが蘇ってきました。前より愛着が増して、手元でずっと眺めていたくなる」と、雅姫さんは器を愛でました。▼古い壺の欠けには、24Kの金粉仕上げが映えて骨董店で見つけた壺は、口の部分が欠けたまま使っていたけれど、今回修復。金の色合いを柔らかくしたくて、24Kを使ったとのこと。そんな宮下さんのセンスに脱帽。
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