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有人宇宙飛行と積荷にまつわる裏話 | ギズモード・ジャパン facebook Twitter Youtube RSS Facebook Twitter YouTube GIZMODO FUZE

宇宙飛行士が宇宙の旅に出る際、許される範囲で希望のアイテムを持っていくことができるってこと、知ってました? Official Flight Kit (OFK)と呼ばれるアイテムたちです。

それぞれのミッションで、実にさまざまなものが宇宙旅行を体験してきているんです。例えば2007年10月、宇宙船ディスカバリーが挑んだSTS-120では、102個のOFKが国際宇宙ステーションまで2週間の旅をしました。その中の76アイテムはクルーの私物。クルーメンバーはそれぞれ1キロの個人アイテムを持ち込めます。

その際、船長Pam Melroyさんは甥っ子の学区と彼女の大学のバナーを持っていき、搭乗運用技術者Doug Wheelerさんは子供の頃から親しく当時脳腫瘍を患っていたメジャーリーガーBobby Murcerさんのユニフォームと野球カードを宇宙に持っていき、その後、Bobby Murcerさんにプレゼントしたそうです。また他のクルーメンバーによって持ち込まれた数々の思い出の品も、そのクルーメンバーを手助けしてくれた人々へと感謝の気持ちと共に手渡されました。

そんな中、このSTS-120のOFKにはちょっと変わったアイテムが1つ入っていたんです。それは、ルーク・スカイウォーカーが「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」の撮影で実際に使ったライトセーバー! ジョージ・ルーカスが、スター・ウォーズ30周年を祝して宇宙に連れて行って欲しいとお願いし、実現したそうです。

ちなみに積み込まれたライトセーバーを使い誰かがルークになりきってみたりする事はなく、他のOFKと同様に宇宙にいる間ずっと発泡スチロール製の箱の中での時を過ごしたそうです。

宇宙飛行には広告パートナーとのお付き合いがつきものです。例えば、ライフ誌は初の有人宇宙飛行マーキュリー計画に選抜された宇宙飛行士たちオリジナル・セブンと彼らの妻への独占取材が許されていました。ライフ誌はそのお返しとして膨大な生命保険料を宇宙飛行士たちに提供したそうです。

1969年7月にアポロ11号が月面着陸したとき、アメリカでは94%のテレビがオンになっていました。ということは企業にとっては自社をアピールするチャンス。アポロ11号の月面着陸に何らかの関係があったスポンサーは念入りに宣伝資料を用意し、フライトのロゴを製品にプリントしたり、キャッチコピーを考えました。例えば、米タングは「宇宙飛行士とその家族のための飲料」、オメガは「宇宙飛行士が月でつけていた時計」といったかんじで。

コカコーラは25万ドルかけて無重力環境下に対応可能なコカコーラを開発しました。開発にあたり、容器だけでなくコカコーラのレシピ自体も宇宙仕様にしました。宇宙の無重量状態だと、おなかの中で液体と気体が混ざってしまうためゲップが出ずにお腹がふくれたままの状態になってしまいます。ですのでコカコーラにはその点を宇宙仕様に改良する必要があったわけです。またNASAがコカコーラのディスペンサーをスペースシャトルに乗せることを知ったペプシは、1,400万ドルかけてペプシのスペース缶を開発しました。

するとコカコーラは民主党員の、ペプシは共和党員のお気に入りドリンクになるような、宇宙コーラ戦争が始まったのです。

1985年、最終的にそれぞれ4缶のコーラがスペースシャトル「チャレンジャー」の軌道上への旅に同行しました。5人の乗組員が任務中に飲み比べをしてみたところ、コカコーラもペプシも両方ともマズかったとの感想だったそうです。それでも宇宙で飲まれたというのはキャッチーですから、ペプシは引き続き「人類にとって大きな一口になった」というキャッチコピーを使いづつけたそうです。

ロシアにおいては2000年にピザハットが現代的で国際的な企業だというイメージを浸透させるべくスポンサーになり、国際宇宙ステーションへと向かう無人のプロトンロケットに9メートルのロゴを張り付けました。さらにその翌年、15センチメートルのスペース・ピザが国際宇宙ステーションクルーの元へと届けられました。トッピングはサラミとチーズ。ペパロニだと宇宙で食べる頃にはカビが生えてしまうという理由からサラミが選ばれたようです。宇宙飛行士ユーリー・ウサチェフは、電子レンジでチンされたピザをほおばると親指を立てご満悦だったそうです。ピザのお供にはコーラが欲しいところですけど、ユーリー氏は一体なにを飲んだんでしょうか。

こちらはソビエト時代からロシアにかけての宇宙ミッションで身を守るために宇宙飛行士たちのお供をしているTP-82トリプルバレル銃。ナタのような刃物を取り付けることも可能になっているそうです。身を守るといっても宇宙人襲来を想定しているわけではありません。敵はなんとシベリアのオオカミやジャコウジカ。帰還までさまざまなトラブルに見舞われシベリアの森の中に不時着したVoskhod2(ボスホート2号)のミッションから教訓を得ての装備なんです。

宇宙への旅って綿密に計画されているのであんまりプライベートなものを持ち込んでいるイメージがありませんが多少は許されているんですね。宇宙へのお供、あなたならなにを持っていきますか?

Steve Wynalda-Gizmodo US [原文]

(junjun)

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