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忘れ物や授業態度で減点されてしまう…「日本の教育」はおかしい?【教育学博士が解説】

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(※写真はイメージです/PIXTA)

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、教育現場ではリモート授業の導入が進んでいます。本記事では、慶應義塾普通部、東京海洋大学、早稲田大学等で非常勤講師をしながら「海外教育」の研究を続ける、本柳とみ子氏の著書『日本人教師が見たオーストラリアの学校 コアラの国の教育レシピ』より一部を抜粋・再編集し、教育先進国である「オーストラリア」の教育現場について、日本と比較しながら紹介していきます。

忘れ物や授業態度で減点されてしまう…「日本の教育」はおかしい?【教育学博士が解説】

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豪州で、義務教育中からシラバスが導入されているワケ

教師が課題を出すと、生徒が「これ、成績に入りますか?」と聞く。教師は、「もちろん。授業でやっていることはすべて成績に関係すると思いなさい」と言う。だが、最終的にその課題が評価の対象にされることはない。教師にもそのつもりはない。生徒もそのあたりを理解しているので、「『すべて』って、 先生のつまらないダジャレも(成績に関係するってこと)ですか?」と憎まれ口をきく。日本の学校でよくある場面だ。授業で扱われることがすべて評価につながるというのはうそではない。直接評価の対象とされていなくても、学習の一環として評価につながることは多い。授業を大事にさせるために教師が先のように言う気持ちもわかる。だが、「すべて」と言われても生徒は困るのではないか。何に重点を置いて勉強すればよいか判然としないからだ。自分が重要だと思っても、教師の意図は別のところにあるかもしれない。学習目標が明確で、目標を達成するために自分は何をすればよいか、そして、結果はどのように評価されるか、これらが理解できて初めて学習に取り組める。教師と生徒が学習目標を共に認識していなければ、評価の意義は薄れるのではないだろうか。オーストラリアでは学校ごとに「評価ポリシー」が策定され、生徒や保護者に公表されている。そして、教師はポリシーに則って教科の評価計画を立て、評価の観点や評価規準を設定する。いつ、どのような方法で評価するかも明確にし、それを年度初めに公表する。日本では、こうしたことが大学では行われている。いわゆる「シラバス」と言われるものだ。でも、義務教育段階ではまだ少ない。もっと一般的になってよいと思う。

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最終更新:幻冬舎ゴールドオンライン

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